第1回 七ヶ浜町立汐見小学校

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第1回 桜3.11_学校プロジェクト 七ヶ浜町立汐見小学校
実施日:2012年3月2日(金)午後1時
実施場所:宮城県宮城郡七ヶ浜町立汐見小学校 校庭(正門前)
関連事業:鎮魂の桜花火 (会場:七ヶ浜町 午後7時)
主催:桜3.11実行委員会、一般社団法人アート・アンド・パブリック協会、一般社団法人MMIX Lab
協力:宮城県宮城郡七ヶ浜町立汐見小学校、学習院女子大学清水敏男研究室、国立大学法人宮城教育大学村上タカシ研究室

「津波の記憶を桜に託す」到達地点の小学校に桜を植樹(宮城県七ヶ浜)

1,「3.11津波の記憶を後世に伝える」

桜の木に「津波の記憶」託して、、、

津波が到達した地点に植えた桜で日本地図の上に“セーフティライン”を描く。3.11東日本大震災からほぼ1年が経過する3月2日、AAPA(アートアンドパブリック協会)桜3.11プロジェクト実行委員会は、その一番最初の一本目を宮城県七ヶ浜町汐見小学校で今春卒業する6年生と共に、高さ6mの桜(エドヒガン)を卒業記念として植樹しました。

「校長室の黒板」「鈴木校長先生への目録贈呈式」

「六年生が記念植樹をしている様子」

 

2,「津波が校庭の直前まで押し寄せた小学校で桜を植樹する」

3.11で甚大な被害を及ぼした津波の記憶を残すため、津波が校庭の直前まで到達した汐見小学校で校長先生のご賛同のもと開催いたしました。植樹式とあわせて桜色のバルーンや花火の打ち上げもおこない、地元のテレビ局の夕方のニュースで放映されました。

(テレビ取材)

3,「なぜ、桜か?」(毎年春に記憶を咲かせる)

亡くなられた方の死因の95%は溺死だったことを知ると同時に、明治の三陸大津波の際には、先人たちが津波の到達線の上に「この石碑より下に家を建ててはならない」という言葉と刻んだ石碑を建てた事も知りました。たしかに、石碑であれば千年の風雪にも耐え、後世に伝えることができるかもしれませんが、石碑自体のかたちは残る一方で、いつしかそこに住まう人々の記憶からは消えてしまう場合が多かったようです。そこで考えたのが、「千年に一度起きる大地震の記憶を風化させないこと。そんなことがアートを通じて実現できないか?」。多くの方々からアドバイスもいただきながら、昨年の6月にひとつのプロジェクトになりました。

http://moriartmuseum.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-5703.html

 

桜3.11プロジェクトのメンバーと株式会社西武造園・地元の高橋造園の皆さん

 

4,「悲しみを楽しいことで上書きする」

現地に足を運ぶたびに感じるのは、その三陸地方の海の美しさと子どもたちの笑顔です。あれから1年、まだまだ被災地では復興の目処が立たない一方で、海はふたたび和やかな表情を戻し、山には新芽が芽吹いてきました。そして、子どもたちは成長し次のステージに羽ばたいていきます。子供たちには、この日本の豊かな自然との対話の中で育んできた感性を活かし、あたらしい世界を創造していって欲しいと願っています。

桜色のバルーンと花火の打ち上げ(photo 越後谷 出)