はじめに

「桜3.11プロジェクト」について

2011年3月11日に東日本を襲った地震、津波は多くの犠牲者を出しました。これまでも歴史上多くの地震、津波を経験してきた日本ですが、今回の犠牲はあまりにも甚大でした。

本プロジェクトはこのたびの地震と津波の記憶を、桜の植樹によって永続的なものとすることを目的としています。

東北地方太平洋沿岸では過去に地震と津波を繰り返し経験してきました。そして今回同様に数多の犠牲者を出してきました。こうした悲劇を繰り返さないためにはその記憶を残すことが重要であると考えます。

桜は春になると花が咲き、人々の記憶を呼び覚まし、記憶を新たにすることができます。桜はその無垢の美しさで人々を呼び寄せ、老若男女人種国籍をこえたメッセージを発することができます。

毎年春開花する桜を観るたびに人々は犠牲者への思いを深くし、さらに地震と津波の経験を後の世代に永く語り継ぐ契機となることでしょう。

このプロジェクトは、津波の被害にあった地域の小中学校に桜を植えることからはじめ、やがては地域全体にその輪を広げていくこと、桜を通じて東北4県の人々のこころを結ぶことを目指します。学校で実施される本プロジェクトを特に「桜3.11_学校プロジェクト」と名付けます。

桜の植樹に日本のみならず世界中の多くの人々が参加することで、桜プロジェクトは地球的な広がりをもつことができることでしょう。

桜3.11プロジェクトへの皆様のご協力、ご参加をお願いします。

 

2011年12月

桜3.11プロジェクト実行委員会

 

 

「東北4県の心」を結ぶアート

2011年3月11日に東日本を襲った地震と津波の記憶を残すために、東北4県(青森県、岩手県、宮城県、福島県)の各市町村で、津波の被害に遭遇した小中学校を中心に桜の植樹を行います。

桜の植樹は桜3.11プロジェクト実行委員会、各地の小中学校、地域の方々をはじめ、行政、企業、関係団体の皆様の参加で実現されます。

第一期を平成24年3月から10年とする息の長いプロジェクトです。

本プロジェクトの特徴は下記の通りです。

① 東北4県の心を結ぶアートであること
青森から福島の被災地を桜で結ぶ本プロジェクトは、現代美術家村上タカシとソーシャル・アーキテクト藤原純の発想からスタートしたもので、数百キロに及ぶそのライン全体がアートを構成します。このアートの実現を通じて東北4県の人々の心がひとつに結ばれることを目指します。

② 参加型プロジェクトであること
日本のみならず世界中の人々が寄付、もしくは植樹に参加することができます。個人で、会社単位、学校単位でご参加ください。毎年の入学・卒業、入社記念植樹など、プロジェクトは連綿と続いて行きます。また各地の自主的な植樹についてもサポートします。

③地域活性・復興プロジェクトであること
桜の植樹のために寄付をする、桜の植樹に世界から人々が訪れる、桜を観に人々が集まる。人々が東北を訪れることで復興、活性化に精神的、物質的に寄与します。

④日本から世界へのメッセージとなること
桜は日本の花として世界の人々に愛されています。本プロジェクトの遂行は、日本の復興を世界に知らせるメッセージとなります。

⑤サポーター組織の結成
学生、社会人、地域の人々が継続して参加できるサポーター組織にすることにより、プロジェクトに多くの人々が主体的に参加できます。